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 世の中には2種類の文章があります。「読みたくなる文章」と「読みたくない文章」です。
 では、その違いはどこから生じるのでしょう?

 日頃から本を読んだり、ウエブで文章を目にしたり、ラジオを聴いたりして、時に面白がり、またある時はつまらなく感じています。面白い文章(発言)に触れると、その人の次の文章(発言)にまた期待がもてます。つまらない文章(発言)を見聞きしてしまうと、その人への興味がだんだん薄れていきます。
 ふと思ったのです。僕はその人の何に面白がったり、つまらなく感じたりしているのだろうと。この思い付きが、冒頭の疑問誕生のきっかけです。

 さて、こうしてブログを開設する以前から文章への興味がありました。仕事で文章活動することも多いからです。でも、文章への興味といっても「どう文章を書くか」というものです。ですから、興味を埋めるために読むのは「文章の書き方」を指南する本。いわゆるハウツー本です。
 しかし、書き方・しゃべり方が稚拙であっても、面白い文章・面白い話は確実に存在します。ハウツー本では解決できない面白さが存在します。
 ハウツー本が答えてくれないならばどうすればいいのか。考えるべきは「表現する対象」です。つまり、「どう(How)表現するか」ではなく「何を(What)表現するか」です。
 ここでいう「What」とは、言い換えれば「情報」です。情報のさじ加減で、表現の面白さを変えられるのではないか。そういうふうに思うのです。

 というわけで、僕自身が「読みたくなる」と思っている文章を具体的に挙げて、いかなる情報が提示されているのかをヒントに進めていきます。
(本来は「読みたくない文章」も考察すべきで、実際には考察しています。しかし、この場で具体的に名を挙げるのは、批判ではなくただの陰口になってしまいます。それは、その方のファンにとっても気持ちいいものではありません。
 したがって、「読みたくない文章」を具体的に挙げるのは意図的に割愛しています。論の組み立てとして片手落ちではありますが、斟酌していただければと思います。)

 僕自身が「読みたくなる文章」として思い浮かべるのがブルボン小林さんです。長嶋有という筆名で小説も書いています。僕が尊敬の念を抱く作家の1人です。
 ブルボンさんが紹介されるとき「なるべく取材せず、洞察を頼りに」とと必ず書かれます。本人のポリシーなのでしょう。

 ブルボン小林さんの著書のタイトルを並べてみます。

(1) 『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント 』
(2) 『ぐっとくる題名』
(3) 『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』
(4) 『ゲームホニャララ』

 ブルボン小林さんが扱う文章の素材は、小説やマンガ・ゲーム、コンビニでも売っているような商品、テレビCMなど身近なものです。意図的に取材していないのですから、手に入れる素材は僕らのものと大きくは異なりません。
 実際、(1)は「ウエブ」を扱ったもの。(2)はありとあらゆるものの「ネーミング」が対象。(3)(4)のテーマは「ゲーム」です。
 素材が身近であるからといって内容に退屈することはありません。とにかく面白いのです。次も読みたくなるのです。その面白さの源は、ユニークな視点が投げ込まれていることだと思うのです。
 つまり、ブルボン小林さんの面白さは「平凡な素材を斬新な切り口で表現する」ところにあるといえます。

 ここでふとアイデアが浮かびました。「素材」と「切り口」。この2つの観点で文章を分類できるのではないかと。
 よく知られた「既知の素材」に対し、なじみのない「未知の素材」。驚きのある「斬新な切り口」に対し、ふーんで済んでしまう「平凡な切り口」。こんな対比構造で分類するのです。

 この対比構造を、数学における座標平面のような図にまとめてみました。

06ac0147.jpeg

(つづく)


■上記で紹介したブルボン小林さんの著書です。

(1) 『ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント 』

★自分の読書記録サイトへのリンク
 http://bookdiary-k.blogspot.com/2009_05_01_archive.html#731166607335799412

(2) 『ぐっとくる題名』

(3) 『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』

(4) 『ゲームホニャララ』

★自分の読書記録サイトへのリンク
 http://bookdiary-k.blogspot.com/2009_09_01_archive.html#1121931712822090120

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