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※この投稿は2009年10月26日(月)からの連続シリーズです。
http://tblb.blog.shinobi.jp/Entry/110/
「読みたくなる文章」を求めて、情報を「素材」と「切り口」の観点で4つに分類しました。
ここで改めて4つの領域の特徴を考えてみましょう。
情報の分類図を掲載します。
こうして第IV領域の特徴――既知で平凡――を見ていると、存在価値なんてなさそうです。
しかし、第IV領域の情報に価値が生じるかどうかは見せ方次第。表現の仕方、Howの問題です。
「複雑な内容を上手に整理している」
「ある分野について網羅されている」
こういった情報の見せ方をしてあれば、読者の知っている情報であっても価値が生じます。いや、より正確に表現すれば、読者が勝手に価値を見いだしてくれます、と記すべきでしょう。
というわけで、第I領域から第IV領域の特徴を、できるだけわかりやすくなるように、再整理を試みました。
【第I領域】
【第II領域】
【第III領域】
【第IV領域】
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ニュースは第III領域の典型です。発信者そのものへの興味や伝え方の工夫がない限りは、どこでニュースを見ても同じです。教科書も同じことがいえます。
『ウィキペディア』などの百科事典サイトは第III・IV領域に属する情報です。網羅性がある(と言われている)ので、(情報の真偽に注意を払いつつも)読むに値します。
今にして思うと、『トリビアの泉』の面白さは第II領域の面白さです。誰もが知っている素材を切り口を変えて伝える。ここに面白さの根幹がありました。『欽ちゃんの仮装大賞』も第II領域的です。
第I領域の情報をコンスタントに発信していて、かつ大多数の人に知られているメディアを思いつけませんでした。大きなところだと『デイリーポータルZ』が第I・II領域を発信するメディアですが、「大多数」と言われると疑問が残ります。
たびたび引き合いに出してきたブルボン小林さんも、第I・II領域の文章を書く作家です。特に第II領域の文章は特筆に値します。
世の中にはおびただしい数のブログがあります。
数あるブログの中に、日記ブログというジャンルがあります。日記は基本的に第III領域に属します。
芸能人・有名人が綴った日記であれば、そのファンは喜んで読みます。それがたわいもない内容だったとしてもです。
しかし、芸能人でも有名人でもない人が日記を書いた場合はどうでしょう。書き手自身に興味を抱いてもらう工夫なしには、喜んで日記を読むことはありえないでしょう。
(この意味において、日記ブログはパーソナリティ性が高い「ラジオ的」なメディアだといえます。)
数あるブログの中には、情報を転用しているだけのブログも存在します。これも第III領域に属します。転用された情報が興味あるものであれば「おっ!」と思うことはあっても、基本的にはそれまで。再びアクセスしてもらえる可能性は低いでしょう。もしも、整理性や網羅性などの信頼があれば別ですが。
「読みたくなる文章」を求めて、いろいろと考えてきましたが、ようやくゴールテープが見えてきました。
(つづく)
自分のアンテナに引っかかった面白いもの、興味惹かれるものも収集して記録しています。
不定期連載です。気の向いたときにお立ち寄りください。
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