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 「アンタの携帯は第2世代携帯で古くてダサいんだから、早く機種変してよ。早く変えてくれなきゃ、こっちも困るんだから!」(かなり意訳あり)と、某携帯会社からお知らせがきて数ヶ月。最近は毎月のように同様のお便りが届いています。

 今月も例に漏れずダイレクトメールが届きました。そこに「何じゃあコレ!」と目を丸くした宣伝文句が書かれていたのです。

手続き、対応は好印象!
約75%のお客さまが手続きに手間がなく好印象を持たれています。

 いやいやいや、ちょっと待ったあ!
 「約75%」と一見、その率の高さを誇っているようです。けれども、「手続きに手間がない」のが「約75%」って、誇るほど高い数値ですか? 4人に3人しか満足していないんですよ。
 ひねた見方をするとですね、「手続きに手間がない」イコール「好印象」とは違うと思うのです。「手続きに手間がない」のって、サービスとして当然の水準であるはずです。であるにもかかわらず、「手続きに手間がない」と「好印象」と並べてしまっている。この2つの文句に、怪しさを感じ取るセンサーが反応します。
 それに、残りの約25%の客はどうしたのでしょう。「不満」と「普通」が含まれるであろうその内訳が気になります。 (仮に「不満」が少ないのであれば、それをアピールする方が高い宣伝効果が得られる気がします)

 見れば見るほど、この宣伝文句に驚きを感じます。

 「ズレた宣伝文句」といえば、某PCメーカーの「サポートデスク、ナンバー1」も衝撃的でした。「サポートデスク、ナンバー1」の裏には「サポートしなきゃいけないナンバー1」が隠れています。サポートしなきゃ使えないパソコンであることを告白しているのです。
 CMや雑誌広告を見るたびに、逆宣なのに気づかないのかとハラハラした記憶があります。今ではこのCMも広告もすっかり鳴りを潜めました。

 こういうズレって、よっぽど自分を客観視する能力がないと気づかないのでしょうね。思い込みというのは恐ろしいもので、一度決めてしまうと他の視点や考えが浮かびにくいもの。複数の視点を持つ難しさを思い知らされるエピソードです。
 同時に思い至るのが「裸の王様」。周囲に進言できる人材がいれば、こんな宣伝だか逆宣だかわからない文句を公にしないですんだのにと思うのです。裸の王様になってはいけないと思い知らさせてくれます。違和感を違和感としてはっきりと言ってもらえる関係。そんな関係を作らなくてはなりませんね。

 気が進まないけど、そろそろ機種変更しに行かないと。壊れてもいない携帯電話を変えなきゃいけない不条理と、グッと来る機種がない現状に蓋をして、重い腰を上げて行ってきます。

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