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先日、阿辻哲次さんという方が書いた『部首のはなし2』という本を読みました。

部首を切り口におもしろい話がたくさん書かれていて、興奮しながら読み通すことができました。この本から印象に残った事柄をメモとして、ここに残しておきます。

○5画の漢字「凸」と「凹」の書き順を、筆者の阿辻さんがラジオで伝えることになったエピソード。「凸」を表彰台に見立てた解説が見事でした。

○漢字の「利」は「のぎへん+りっとう」で構成されているように、「穀物を刀で刈り取る」ことを表し、そこから「刃の鋭さ」を意味するようになったらしいです。「鋭利」にその痕跡が残っています。ここからその刃を使って穫った「収穫物」の意味になり、「利益」「利得」など今でもよく使われる意味に変遷したらしいです。

○「尋」の中央にある「エ」と「ロ」。これは「左」と「右」のことで、だから、「1尋(ひろ)」は、左右の手を大きく横に広げたときの長さを表しています。そして、「両手を左右に広げる」→「端から端までの長さを測る」→転じて「たずねる」の意味になったとのこと。

○大修館書店刊行の『大漢和辞典』によると、各部首に納められている字数ベスト10は以下の通り。
 第1位 くさかんむり       2173字
 第2位 さんずい         1816字
 第3位 き・きへん        1617字
 第4位 くち           1475字
 第5位 て・てへん        1322字
 第6位 こころ          1274字
 第7位 むしへん         1181字
 第8位 たけかんむり       1025字
 第9位 ごんべん         1008字
  〃  ひと・にんべん・ひとやね 1008字
(大修館書店ウエブページに掲載)

○ある分野において尊ばれる存在を意味する「泰山北斗」、略して「泰斗」。これは中国山東省にある泰山と北斗七星のこと。

○なぜ「漢字」の「漢」に「さんずい」が使われるのか。それは、以下の歴史が由来。
中国に「漢水」と呼ばれる川があり、その上流地域を支配し「漢王」という地位を与えられたのが劉邦。秦の始皇帝が滅びた後、この劉邦が建てたのが「漢王朝」。その「漢王朝」から伝わってきたのが「漢字」。なお、「漢」で「オトコ」と読ませることがあるが、元々この「オトコ」とは劉邦のことでしかなかったようです。「痴漢」「門外漢」などの熟語にも残っています。

○しめすへん「ネ」は、神や祭りに関する意味を表す部首。元々は、名前通り「示」と書かれていました。「示」は神を招くための机(まさにTの形)を表す象形文字で、ここからこのような意味になったとのこと。

○「突」の下の部分は本来「犬」だったらしいです。これは「穴から犬が飛び出す」様子を表していて、ここから「にわか」「いきなり」という意味になったらしいです。


○読んだ本の備忘録を残している自分のブログです。『部首のはなし2』のことを書いているので、よかったら見にきてください。
 http://bookdiary-k.blogspot.com/2009_03_01_archive.html#7081550933776291164

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