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部屋を整理していたら懐かしい本が見つかりました。高校時代に購入した『理系のレトリック入門 科学する人の文章作法』(牧野賢治・著)です。文章作法のイロハを丁寧に解説しています。
公私、さまざまな場面で文章を綴る際、読みやすさを高める文章法に気を配っています。この本を読み返してみたら、日頃気を留めている文章法のほとんどが載っていました。
段落のつなぎ方、テンのつなぎ方、センテンスの長さ、漢字・かなの使い分け、符号の使い方、文末のリズム、「が」の乱用、「もの」「こと」「など」の乱用、「~と思われます/考えられます」といったあいまい病、比喩、ジャーゴン(専門用語)の伝え方
まさに僕の文章作法の原点です。
文節の並べ方、修飾語の配置を除いて、僕はここから学んだことに思い至りました。
加えてもう1つ、懐かしいものを見つけました。この投稿の表題に掲げた「カンカラコモデケア」。「カンカラ作文術」と呼ばれるものです。
初めて出会ったのは、メールマガジン「実践!ビジネスコーチング」156号(2005年2月9日発行)〔記事そのものはこちら〕だったと記憶していました。しかし、その遥か前、高校時代に目にしていたはずなのにまったく記憶にありませんでした。
「カンカラ作文術」とは納得感を高め、感動を与える文章を作成するためのキーワードです。いや、キーワードの頭文字を並べたもの、といった方が正確かもしれません。
カン…感動
カラ…カラフル
コ …今日性
モ …物語性
デ …データ
ケ …決意
ア …明るさ
文章指南本を読むと、決まって「読者を意識する」ことの重要性が訴えられています。しかし、その訴えは具体性に欠けた残念なアドバイスばかりです。
「カンカラ作文術」はこの問題を解決しています。「読者を意識する」というあいまいであった指示が「意識を向ける具体的な方向」に変化しています。「読者を意識する」方法に悩んでいた書き手にとって宝のようなアドバイスです。
意識の向け方を具体的に示唆した「カンカラ作文術」、生み出したのは新聞記者の方であると言われています。であるならば、ある程度の長さを持った文章を想定して作られたものでしょう。
けれども、この「カンカラ作文術」。140文字という制限のあるTwitterにこそ必要な作文術であると思うのです。
Twitterは「つぶやき」を投稿するものです。「つぶやき」といえど、読者の存在する立派なメディアです。外に向けて発信しているのだから、望もうが望まなかろうが読者は存在します。これは必然です。
その読者への意識がないとTwitterのつぶやきは無味乾燥なものになりがちです。気軽に投稿できるのがTwitterの良さですが、その気軽さが仇となり、無味乾燥なものをついつぶやいてしまいます。誤字脱字を交えてしまうこともあります。
僕が満足度の高い「つぶやき」を書けたとき、それは一旦書いた文章が140字を超えてしまい、文節を入れ替え、情報をそぎ落とし、ギリギリにまで絞り込み吟味したときです。こんなとき文字数は減ったにもかかわらず始めの文章よりも洗礼され、フォローも増える傾向があります。逆に感情に任せて書いたような文章は、後から読んでもみっともなく情けない気持ちになります。
誤字脱字は問題外として、無味乾燥なつぶやきにも気をつけねばと思うのです。
無味乾燥を防ぐ手段として「カンカラ作文術」を活かせます。
どんな業界であってもプロとして活躍し、内から外からリスペクトを集めている人の「つぶやき」を読んでみると、「カンカラ作文術」の要素が含まれています。本人の意識のあるなしにかかわらずです。タイムラインに並んだ「つぶやき」には個性が光り、読んでいて気持ちがいいものです。
140字にすべてを込めるのは至難の技でしょう。けれども、そのいくつかを意識するだけでも読者にとって気持ちのいい「つぶやき」に変化すると思うのです。
自分流の「カンカラ作文術」の活かし方。まだまだ模索し続けていきます。
自分のアンテナに引っかかった面白いもの、興味惹かれるものも収集して記録しています。
不定期連載です。気の向いたときにお立ち寄りください。
http://bookdiary-k.blogspot.com/
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